株式会社スリーエーコンサルティング

2025年1月7日

SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」とは?企業の具体的な取り組み事例を紹介

SDGs(持続可能な開発目標)の目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」は、全ての人々が安価でかつ信頼できる持続可能なエネルギーを利用できる状態を目指しています。
目標7に企業が取り組むことで、持続可能なエネルギーの利用が促進され、コスト削減や企業価値の向上、環境負荷の軽減につながります。

1.SDGsとは?

SDGsとは、国連に加盟する全193か国が達成を目指す国際目標のことです。
Sustainable Development Goalsの略称で、日本語にすると「持続可能な開発目標」です。

経済、社会、環境の3つの側面にまたがり、持続可能な社会の実現を目指しています。
「誰ひとり取り残さない」を基本理念に、17の目標と169のターゲットから構成されています。

2.SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」を簡単に解説

SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」は、環境に優しく、長く使えるエネルギーを誰でも利用できるようにすることを目指しています。

具体的には、以下のような課題を解決することを目指しています。

①再生可能エネルギーへの移行
企業は、再生可能エネルギーへの移行を促進するための課題に直面しています。
これには、再生可能エネルギーの導入に伴うコストや技術的な課題、エネルギーの安定供給なども含まれます。

②エネルギー効率の向上
企業は、エネルギーの効率化を図ることで、持続可能なエネルギー利用に貢献する必要があります。
製造プロセスや設備の改善、省エネルギー技術の導入などが課題となります。

③エネルギーへのアクセス向上
一部の地域や社会ではエネルギーへのアクセスが不十分な状況があります。
企業は、これらの地域や社会においてエネルギーアクセスを向上させるための課題に取り組む必要があります。

そして、この「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」という目標には、3つのターゲットとAからBまでの具体的な対策が2つ設定されています。

7.1 2030年までに、安価で信頼できる近代的なエネルギーサービスへの普遍的なアクセスを確保する。

7.2 2030年までに世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に増加させる

7.3 2030年までに世界のエネルギー効率の改善率を2倍にする

7.A 2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率、先進的かつよりクリーンな化石燃料技術を含むクリーンエネルギーの研究と技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギーインフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。

7.B 2030年までに、各国の支援計画に基づき、開発途上国、特に後発開発途上国、小島嶼開発途上国及び内陸開発途上国のすべての人々に近代的かつ持続可能なエネルギーサービスを提供するため、インフラを拡充し、技術を向上させる。

引用:国連公式サイト

3.SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」における日本の課題とは?

SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に関する日本の主な課題として、以下の点が挙げられます。

①再生可能エネルギーの普及とエネルギー効率の向上
日本は、太陽光、風力、水力、地熱などの再生可能エネルギーの導入を促進し、産業、交通、家庭など各分野でのエネルギー効率を向上させるための技術開発や省エネ対策を進める必要があります。

②エネルギー供給の安定性とコスト削減
エネルギー資源の多くを輸入に依存する日本は、自然災害に対するエネルギーインフラの耐久性を高め、再生可能エネルギーの導入に伴うコストを削減するために、政府と企業が協力して効率的なエネルギーソリューションを開発・導入することが求められます。

③エネルギー教育と技術革新の推進
持続可能なエネルギー利用を実現するためには、国民全体の意識向上が必要であり、学校教育や企業の研修プログラムを通じてエネルギーの重要性を教育し、エネルギー分野での研究開発を推進して革新的な技術を実用化するための支援を強化する必要があります。

これらの課題に取り組むことで、日本は持続可能なエネルギー利用を実現し、SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」を達成することができます。

4.どのような企業が対象となるのか?

SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」は、特定の業種や企業に限定されるものではなく、すべての企業が対象となります。
具体的には、以下のような企業がこの目標に関連する取り組みを行うことが期待されます。

①エネルギー供給企業
・再生可能エネルギーの開発・供給を行う企業(太陽光、風力、水力、バイオマスなど)
・エネルギー効率の高い技術やインフラを提供する企業

②製造業
・エネルギー効率の高い製品やプロセスを開発・導入する企業
・工場や生産ラインでのエネルギー消費を削減する取り組みを行う企業

③建設業
・エネルギー効率の高い建物やインフラを設計・建設する企業
・省エネ技術や再生可能エネルギーを活用した建築物を提供する企業

④IT・テクノロジー企業
・エネルギー管理システムやスマートグリッド技術を開発・提供する企業
・データセンターのエネルギー効率を向上させる取り組みを行う企業

⑤サービス業
・事務所や店舗でのエネルギー消費を削減する取り組みを行う企業
・エネルギー効率の高い設備や照明を導入する企業

⑥運輸業
・燃費効率の高い車両や電動車両を導入する企業
・物流の効率化を図り、エネルギー消費を削減する取り組みを行う企業

これらの企業がそれぞれの分野でエネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの利用拡大に取り組むことで、SDGsの目標7の達成に貢献することが期待されます。

5.企業の具体的な取り組み事例7選



SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に関連して、業界別に企業ができる具体的な取り組み事例を以下に紹介します。

①省エネ設備の導入
事務所や工場などでのエネルギー使用を見直し、省エネ設備を導入することで、エネルギー消費を削減します。
また、再生可能エネルギーを活用した生産プロセスを取り入れることも効果的です。

②環境に配慮した資材の使用
環境に配慮した資材を使用することで、製品のライフサイクル全体での環境負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献できます。

③LED照明や高効率の空調設備の導入
企業はエネルギー消費を削減し、コストを抑えながら環境負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献できます。

④再生可能エネルギーの利用
太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電などを導入することで、企業は化石燃料への依存を減らし、温室効果ガスの排出を削減することができ、持続可能な社会の実現に貢献できます。

⑤燃料効率の良い車両の導入
太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電などがあります。これらを導入することで、企業は化石燃料への依存を減らし、温室効果ガスの排出を削減することができ、持続可能な社会の実現に貢献できます。

⑥リモートワークの推進
リモートワークを推進することで、オフィスのエネルギー消費を削減できます。

⑦エネルギー消費のモニタリング
エネルギー消費のモニタリングを行うことで、企業はエネルギー使用の無駄を特定し、効率的なエネルギー管理を実現することで、コスト削減と環境への影響を最小限に抑えることができます。

これらの取り組みを通じて、各企業はSDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」の達成に貢献することができます。

6.私たちにもできる身近な取り組み事例7選

SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に関連して、私たちにもできる身近な取り組み事例を7つ紹介します。

①省エネ家電を使用する
エネルギー効率の高い家電製品を選び、使用することで電力消費を減らすことができます。
例えば、LED電球やエネルギースター認証の冷蔵庫などを使用するなどです。

②再生可能エネルギーを利用する
自宅に太陽光パネルを設置して、太陽光発電を利用することで、化石燃料による発電を削減し、大気汚染や環境への負荷を軽減することができます。また、再生可能エネルギーを提供する電力会社を選ぶことも一つの方法です。

③エネルギーの無駄遣いを減らす
不要な電気をこまめに消す、使っていない家電のプラグを抜くなど、日常生活でのエネルギーの無駄遣いを減らす工夫をします。

④公共交通機関を積極的に利用する
自家用車の使用を減らし、公共交通機関や自転車、徒歩を利用することで、化石燃料の消費を抑え、エネルギーの節約に貢献できます。

⑤エコドライブを実践する
車を運転する際には、急発進や急ブレーキを避け、エコドライブを心がけることで燃料消費を抑えます。

⑥断熱効果の高い住宅を選択する
断熱性能の高い住宅に住むことで、冷暖房の効率が上がり、エネルギー消費を抑えることができます。
窓に断熱シートを貼るなどの工夫も有効です。

⑦エネルギー教育を推進する
家族や友人とエネルギーの重要性について話し合い、エネルギーの節約や再生可能エネルギーの利用についての意識を高めることも大切です。

これらの取り組みを通じて、私たち一人ひとりがエネルギーの効率的な利用と持続可能なエネルギーの普及に貢献することができます。

7.企業がSDGs7エネルギーをみんなにそしてクリーンに取組む上での課題

SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に企業が取り組む際の課題をわかりやすく説明します。

①初期投資の高さ
企業が新しいエネルギーシステムを導入するためには、まずその設備を購入し、設置するための費用が必要です。この初期費用が高いため、特に中小企業にとっては大きな負担となります。

②技術的な知識とスキルの不足
新しいエネルギー技術を導入するためには、専門的な知識やスキルが必要です。
しかし、多くの企業はそのような専門知識を持つ人材が不足しているため、導入が難しくなります。

③インフラの整備
電力を効率的に供給するための送電網や蓄電システムが未整備である場合、再生可能エネルギーの導入が難しくなります。

④経済的なリターンの不確実性
再生可能エネルギーの導入には長期的な視点が必要ですが、企業は短期的な利益を重視することが多いです。
そのため、再生可能エネルギーへの投資がどれだけの利益をもたらすかが不確実であると、導入に踏み切れないことがあります。

⑤社会的な認知と受け入れ
再生可能エネルギーの導入には、企業だけでなく社会全体の理解と協力が必要です。
しかし、再生可能エネルギーに対する理解が不足していると、導入が進まないことがあります。

これらの課題を克服するためには、政府や企業、そして社会全体が協力して取り組むことが重要です。

まとめ

SDGsの目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」は、環境に優しく、持続可能なエネルギーを誰でも利用できるようにすることを目指しています。
企業には、再生可能エネルギーの導入や持続可能なエネルギー技術の開発と普及が求められています。
また、エネルギー供給の安定性を確保し、エネルギーコストを削減するための取り組みも重要です。
さらに、エネルギーに関する教育や意識向上を通じて、持続可能なエネルギー利用を促進していきましょう。

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